春の選抜甲子園！ついに硬式出身者が半数超え！！ 2007/02/20 (Tue)

今、３月１０日発売の「野球小僧４月号」に掲載する、「中学野球通信〈硬式編〉」を書いています。

甲子園出場３２校が決まったときからずっと３２校のベンチ入りが予想される選手の出身チームを調べていたのですが・・・・まずは軟式か、硬式か、硬式ならどこのリーグのどこのチームかって・・・。そしたら、びっくりしました～っっ　今までは軟式の方が多かったのに、ついに、ついに、硬式をやっていた選手が多かったのです！！

現在、軟式は中学野球部とクラブチームを合わせて１万近くあります。それに対し、硬式のクラブチームは、今月１０日発売の「中学野球小僧３月号」に詳しく載せていますが、１１９９チーム。チーム数で硬式は軟式の８分の１です。それなのに、甲子園に出てくるチームの選手の半分以上が硬式出身者っていうのは、こりゃあ、スゴイ確率ですねー。中学硬式関係者にとっては喜ぶべきことだろうし、軟式出身者にとっては残念なこと？　

硬式出身者が多く入ってくる（多く取ってくる）高校は甲子園に行きやすく、あまり入ってこない（取れない、取らない）高校は出にくいっていう感じになっています。じわじわとこの傾向は強くなってきていたのは感じていましたが、ついにここまできたかというところです。

詳しい内訳を書いてみます。（以下、大会直前にベンチ入りメンバーが変更になることも多々ありますので、必ずしもこの数字がきっちり合っているとはいえないので、そこはご了解を！）

３２校×ベンチ入り１８人＝５７６人
そのうち、軟式（中学野球部、クラブチーム含む）は２８５人で硬式は２９１人
※　これは、ここ１０年以上ずっと調べてきましたが、甲子園史上初のことです！

硬式の内訳は
シニアが１４２人、ボーイズが１０９人、ヤングが２３人、フレッシュが８人、ジャパンが５人でポニーが４人、サンリーグは０でした。

高校別にその数を見ると

１位（１８人）・・・大阪桐蔭（大阪・ベンチ入り全員！）
２位（１５人）・・・創造学園大付（長野）、常葉菊川（静岡）、中京（岐阜）、広陵（広島）
６位（１４人）・・・帝京、千葉経済大付（千葉）
８位（１３人）・・・仙台育英（宮城）、佐野日大（栃木）、大垣日大（岐阜・希望枠）、関西（岡山）
１２位（１１人）・・・桐生第一（群馬）、県立和歌山商（和歌山・★県立）
１４位（１０人）・・・北大津（滋賀・★県立）、報徳学園（兵庫）
１６位（９人）・・・日大藤沢（神奈川）、日本文理（新潟）、大牟田（福岡）
１９位（８人）・・・北陽（大阪）
２０位（７人）・・・成田（千葉）、市川（兵庫）
２２位（６人）・・・今治西（愛媛・★県立）、熊本工（熊本・★県立）
２４位（５人）・・・聖光学院（福島）、小城（佐賀・★県立）
２６位・（４人）・・都留（山梨・２１世紀枠・★県立）、鹿児島商（鹿児島・★市立）、都城泉ヶ丘（宮崎・２１世紀枠・★県立）
２９位（３人）・・・宇部商（山口・★県立）、室戸（高知・明治神宮枠っ！・★県立）
３１位（１人）・・・旭川南（北海道・★道立）、高知（高知）

出場全３２チームに誰かしら硬式出身者がいるというのも初めてじゃないのかな～。これまでは、３２校、夏は４９校中、どこかしらの高校にはベンチ入り全員が軟式っていう高校があるものですが、今回はそれがなかった！　逆に、ベンチ入り全員が硬式っていう高校（大阪桐蔭）が出てきたのにもびっくりしました～。

あと、これまでは、２１世紀枠、希望枠の高校には硬式出身者は少なかったのですが、今回の特別枠３校にも硬式出身者が多かったというのにも硬式選手が多くなった要因かもしれません。特に希望枠の大垣日大には１３人もいますからね～

もちろん、これらの高校、チーム内には軟式出身者もいっぱいいると思いますが、ベンチ入りとなると硬式出身者が多くなるということかもしれません。

あと、こうやってまとめてみると、都市部は硬式出身者が多く、地方、北海道、四国、九州などは少ない。また、公立高校に★をつけて分かりやすくしてみましたが、硬式出身者は私立に多く公立に少ないっていうのも分かります。

北海道でも駒大苫小牧などだと硬式多いし、福島でも他の県立高校が出てくると逆に硬式出身がいなかったり、私立が出てくるか、公立が出てくるかなど、出てくる高校によっても硬式、軟式の数は変わりますけどね～！

逆に、３人以上の選手が出場する中学硬式チーム名も書いてみます～、あくまでも今大会のことですので、参考までに！

６人・・・大津瀬田レイカーズボーイズ、大東畷ボーイズ、ヤングカープ岡山
５人・・・千葉市シニア、高田ファイターズ（フレッシュ）、東松ワンダーズボーイズ
４人・・・太田ボーイズ、新潟シニア、和歌山シニア、藤井寺ボーイズ、都城シニア
３人・・・宮城シニア、世田谷西シニア、東京青山シニア、佐野シニア、湘南クラブ、山梨都留シニア、岐阜東濃シニア、姫路シニア、熊本南シニア、オーミボーイズ、和歌山キングタイガース、大淀ボーイズ、姫路ボーイズ、倉敷ビガーズ（ヤング）、南国マリナーズ（ヤング）、高崎ボーイズ

だいたいは「１つの高校にごそっといってそこが甲子園！」っていうのが多く、あとは「１つの高校から２～３人、もう１つ、別の高校でもだれか甲子園！」っていう感じすが、唯一、３人が別の高校から甲子園っていうチームがあります。東京青山シニアです。

千葉経済大付のライト兼投手の大島寛之くん、帝京高校で小野寺良介くん、常葉菊川で山田京介くんです。そのときの東京青山シニアのエースが、昨夏の甲子園でも活躍した、浦和学院の赤坂和幸投手。ホームランも打ちましたよね！　秋は埼玉県大会で優勝し、関東大会に出場しながら勝ち進めず、残念ながら「仲間と甲子園で再会する・・・」には至りませんでしたが・・・。

彼ら、東京青山シニアの選手たちのことはシニア時代に何度も取材してきまたが、明るくて前向きな選手たちですね！　今もそれぞれの高校に取材に行くと声をかけてくれるのがうれしいです(^_^)　甲子園出場する３選手は赤坂くんら出られなかった選手の分までいいプレーをみせてくださいね！

話しは逸れましたがf^_^; 　

こんなふうに硬式出身者が甲子園に多く出場してくるってことは、中学硬式野球を中心に観ているワタシとしては、楽しい限りです。が、このような数字が出たといっても、確かに中学時代に硬式をやっていると甲子園への近道ではあるようですが、軟式だと甲子園には行きにくいってことではないし、逆に言えば、投手などは軟式出身選手に好投手が多いような気もしますんで。ま、最終的には、選手本人のやる気や取り組む姿勢だと思いますからね！！　どの道を選ぼうとも、努力を忘れなければ、きっと野球の神様はほほ笑んでくれると思いますよ！

長くなっちゃったけど、原稿書きに戻ります(^。^;)　早く書かないとっっっっ